有給消化中に転職先で働き始めてもいい？方法や雇用保険などの注意点

2018年05月25日

有給消化中に転職先から「すぐ働いてほしい」とお願いされた！「有給中で暇だし働いちゃおうかな……」実はこれ、大きなトラブルに発展することもあるんです。前職、転職先の就業規則に二重就労の禁止と書いてあるなら注意が必要です。今回は、有給消化中に転職先で働く際の手続方法などを紹介します。

有給消化中に転職先で働くことは可能？
有給消化中に転職先で働く方法
有給消化中に転職先で働くときの注意点
ルールを守って円満に転職しましょう

有給消化中に転職先で働くことは可能？

有給消化中に転職先から「すぐに働いてほしい」と依頼された場合、前職の就業規則に「二重就労の禁止」などの規定がないか確認する必要があります。二重就労とは、1つの企業に雇用された状態で他の職場で働いたり副業をしたりすることです。

この就業規則に違反した場合、減給の対象になったり懲戒免職になったりすることがあります。法律上の問題はありませんが、有給消化中は前職に雇用されている状態ですので、雇用主の就業規則を破ることは問題に発展するリスクがあるのです。

有給消化中に転職先で働いたことにより前職側で問題になった場合、転職先にまで迷惑をかけてしまう可能性もあります。その結果、転職先でも問題視されてしまい、不採用にされてしまうことも。

有給消化中で時間があるからと言って、軽い気持ちで転職先で働いてしまうと大きなトラブルに発展することもありますので、前職の就業規則をしっかりと確認するようにしてください。

また、二重就労の禁止は副業以外のアルバイトやパートなども該当します。有給消化中にアルバイトしていることが前職に発覚してしまうと、減給や懲戒免職の対象になることもあるので、就業規則を確認する必要があります。

転職前に有給を消化するのは一般的なことで何の問題もありませんが、企業と雇用契約を交わしている以上、契約期間中はあくまでも企業の社員であり、雇用されていることを認識しておきましょう。

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有給消化中に転職先で働く方法

二重就労の了解を得なければならないのは前職だけではありません。転職先にも前職の雇用期間を伝えておくことが非常に重要なポイントになります。転職先も二重就労を認めていない企業である場合、トラブルに発展する可能性があるからです。

転職先にも二重就労禁止の就業規則がある場合、有給消化中であっても他の企業で雇用されている間は自社で働くことを許可していないことも多いです。転職先から早めに働いてほしいと言われた場合は、転職先の就業規則も確認して、自分が有給消化中であることをしっかり報告するようにしましょう。

前職、転職先の両方に二重就労の旨を話して了解を得ることができれば、有給消化中に転職先で働き始めることができます。逆に、前職と転職先のどちらかに申請を却下された場合は有給消化中に転職先で働くことはできません。

万が一、転職先に「前職には秘密にして働けばいいよ」と言われても決して働かないでください。転職先で働いていることが発覚した場合、事前に申請を却下しているにも関わらず就業規則を破ったとして大きな問題に発展することもあります。

有給消化中に転職先で働く場合は必ず両方に対して申請を行うようにしましょう。

有給消化中に転職先で働くときの注意点

有給中に転職先で働く際に一番注意するべき点として「雇用保険」の問題があります。雇用保険は二重加入することはできません。有給消化中に転職先で働き始める場合、雇用契約が被ってしまう期間が発生するので雇用保険の二重加入に関する問題が出てきます。

この問題を解決するためには事前に前職側で「雇用保険の資格喪失手続き」を行ってもらう必要があります。雇用保険に加入していない状態で仕事をしていてトラブルが起こった場合、保証を受けることができません。転職先で働く際は、必ず前職側で雇用保険の資格喪失手続きを行うようにしましょう。前職側で資格喪失手続きをしてもらうことによって転職先の雇用保険に加入することができます。ちなみに健康保険、厚生年金、労災保険などは二重加入しても問題ありません。

有給消化中に転職先で働きたい旨を前職の方に報告する時は、転職先で働き始める具体的な日付なども明確に伝えておきましょう。不透明な部分を作ってしまうと後にトラブルになることもあり、転職先に迷惑をかけてしまうこともあるので言いづらいと感じても正直に伝えることが大切です。

これは転職先に対しても言えることですが、前職で雇用されている期間に前職の職場に行かなければいけない日などがある場合はスケジュールを事前に伝えておくことが重要です。適当に報告をしてしまうと「あの時そんなこと言ってなかったじゃないか」と言われても対応できず、双方に迷惑をかけてしまいます。有給消化中に転職先で働くことを快く思わない企業の方もいますので、正確な報告は欠かさないようにしましょう。

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