売り手市場と言われる昨今、特に人材確保が急がれているのが「メーカー」です。人材が不足しているということは、言い換えると「メーカーは転職しやすい業界」ということ。
この記事では「メーカーへの転職」を考えるなら知っておきたい、業界の構造や職種といった基礎知識を整理します。
目次
メーカーは3種類に分類できる
メーカー業界はさまざまな製品を製造し、消費者に届けるビジネスを行っています。多くの場合、1つの製品の製造に複数の企業が関わっています。
まずは、業界全体の仕組みを整理してみましょう。メーカー業界は大きく分けて、3つのタイプの企業で構成されています。
1.素材メーカー
「素材メーカー」は製品を構成する素材をつくるメーカーで、「今までにない軽くて硬い素材」「熱を通しやすいけれど電気は通しにくい素材」といった、新素材の開発も行います。
素材メーカーの製品がそのまま消費者の手に届くことはありませんが、新機能を備えた新たな製品の開発や既存の製品の改良に一役買っているのです。
例として、化学や鉄鋼、紙、ガラスなどのメーカーが挙げられます。
2.加工・組み立てメーカー
「加工・組み立てメーカー」は、素材や部品を素材メーカーから買い、組み立て・加工を行います。
加工・組み立てメーカーが製造した製品は消費者に購入されるため、素材メーカーに比べて、消費者と近い位置にあるのが特徴です。
例として、自動車、家電、食品などのメーカーが挙げられます。
3.自社生産メーカー
「自社生産メーカー」は「素材メーカー」と「加工・組み立てメーカー」の役割を1社で行う仕組みを持つメーカーです。
ものづくりの全行程をカバーしているため、ジョブローテーションを導入している企業では、ものづくりのさまざまな過程に携わることができます。
例として、化粧品、医療などのメーカーが挙げられます。
「B to B」と「B to C」で何が違うの?
企業研究では「B to B(Business to Business)=対企業の営業」と「B to C(Business to Consumer)=対消費者の営業」という用語がよく聞かれます。
3つに分類したメーカーをこれらに当てはめると、素材を加工・組み立てメーカーに納品する「素材メーカー」は「B to B」。
消費者に向けた製品の製造を行っている「加工・組み立てメーカー」は、「B to C」となります。
「自社生産メーカー」で製造される製品も消費者に販売されるものなのでB to C企業ですが、製造のプロセスで考えると「B to BとB to Cを足し合わせた企業」ととらえることもできます。
ものづくりを川の流れに例えると、B to Bである素材メーカーは上流、B to Cの加工・組み立てメーカーが下流、そして自社生産メーカーは川の全体をカバーしていると考えればイメージしやすいかもしれません。
多くの人に使われるものをつくりたい、という方にはB to Cが、素材の物理的な性質についての基礎研究がしたい人にはB to Bがオススメです。
また、自社生産メーカーは、幅広い経験と実績を持ったジェネラリストを志向している方との相性が良いでしょう。
メーカーにはどんな職種があるの?
ものづくりの過程には多くの人がさまざまな形で携わっています。それらの職種と製品との関わりを簡単に見てみましょう。
- 研究職・開発職……製品の研究開発を行う
- 生産技術職……工場の生産性の向上を図る
- 資材調達職……材料を調達する
- 企画職……市場分析をもとに新商品を考案する
- 営業職……「売る」ことでの利益の最大化を図る
- マーケティング……全体の販売戦略を立案する
- 代理店渉外……各代理店との連携を円滑にする
ここで挙げた職種はほんの一例にすぎませんが、メーカー業界での仕事は「つくる」と「売る」という2つの軸があります。
B to BとB to Cでは、同じ「つくる」でも携わり方が異なることはお伝えしてきましたが、「売る」仕組みも異なってきます。
B to Cでは顧客が消費者となるため、その数は膨大。このため、営業職をおかず、販売は代理店に任せる仕組みをとっている企業も少なくありません。
まとめ
メーカーへの転職を考えるならば、まずは、自分が携わりたいのはものづくりの「上流」か「下流」か、はたまた全体をカバーしているような企業で働きたいのか、じっくりと考えてみましょう。
転職後の働き方へのイメージをしっかり持って就職活動に臨むことで、面接でのしっかりとした受け答えが可能になります。
