仕事辞めたい…よくある理由8つと対策、第二新卒が知るべき退職&転職ステップ
目次
仕事を辞めたい理由8つ+それぞれの対策
仕事を辞めたいと思う理由は、大きく分けて8つあります。
- 人間関係
- 給与
- 労働時間・残業時間
- 社風
- 仕事内容
- 自分の仕事に対する評価
- 今の仕事の適性
- キャリアアップ
まずは、それぞれの理由の具体例を確認した後、その理由を解消する対策を紹介しますので、実践できるかどうかを検討してみましょう。
1.人間関係
仕事を辞めたくなる理由として、人間関係は常に上位にランクインするほど悩ましい問題です。人間関係に関する悩みの具体例をいくつか紹介します。
【具体例】
指導する立場の先輩社員が放任主義を通り越して放置
新人を指導する先輩社員が、職場のキーマンとして忙しい場合に起こりがちなパターンです。仕事の説明が不十分で、分からないことを質問してようやく教えてもらえるということが繰り返されると、だんだんとストレスがたまります。
先輩社員への質問が続くと、質問する側もだんだんと質問しづらくなり、質問される側も仕事の邪魔をされて迷惑という態度に出てしまう場合も。そこまで状況が悪化すると「仕事辞めたい!」という気持ちに追い込まれるのも無理のないことです。
上から目線で欠点ばかり指摘されて耐えられなくなる
直属の上司や先輩社員の中には、人をほめることがすごく苦手な人もいます。叱られて伸びる若手社員もいますが、そうでない若手社員も少なくありません。
「こんなこともできないのか」と上から目線で言われ続けると、自信を喪失してしまい、仕事自体のやる気が失せます。逆に、「こんな上司とはやっていけない」と怒りがマグマのようにたまる場合もあります。
同僚たちのノリになじめない
自分と、同僚たちでは明らかに「ノリ」が違うという場合も、人間関係にストレスを抱える原因になります。自分はもっと同僚と関わりたいのにウザがられる、逆にプライベートを大切にしたいのに仕事帰りや週末に何かと誘いを受けるなどはよくある例です。
ひとりで仕事が成り立つ職場なら大きな問題にはなりません。しかし、チームで関わる必要がある仕事の場合、人間関係のストレスを常に受けることになり「仕事辞めたい」という気持ちに陥ります。
【対策】
身近な人に相談する
人間関係で悩むときは、つい自分の中で煮詰まってしまい「他人に相談する」という発想を忘れがちです。まずは、あなたの状況を理解してくれて一番信頼できる先輩社員がいれば相談してみましょう。キャリアカウンセラー制度のある会社なら、カウンセリングを受けるという方法もあります。
職場に信頼できる先輩社員がいない場合は、家族や親友など、身近な人に相談しましょう。他人に話すだけでも気持ちが整理でき、自分自身で解決方法を思いつくこともよくあるパターンです。
仕事だと割り切る
会社の同期と情報交換をしてみて、どの職場でも多かれ少なかれ同じような状況だという場合もあります。同じような状況だと判明した場合は、これは仕事なのだから仕方がない、と割り切ることも有効な対策方法です。指摘された欠点など我慢強く対処していくことで、気がついたら仕事の実力がしっかり身につき、頑張りが認められて人間関係が改善する場合もあります。
2.給与
仕事をする大きな目的は「お金を稼ぐ」ことです。やりがいなどは重要な要素ですが、いくらやりがいがあっても給与が安ければ、モチベーションが下がるのは当然のことです。給与面で仕事を辞めたくなる場合の具体例を紹介します。
【具体例】
給与や賞与が安く残業もさせてもらえない
給与や賞与が安いと、働く意欲が失われて仕事を辞めたくなる人は多くいます。残業代で稼ぎたくても、仕事があまりない部署では稼ぎようがありません。
そもそも給与水準の安い業界である
飲食や宿泊サービス業は、業界として厳しい価格競争にさらされやすく、給与水準が低くなる傾向にあります。そのような業界に留まって給与を上げるには、給与アップにつながる資格取得を目指すか昇進を目指すしかありません。
先輩社員の給与額を聞いて将来に不安を感じる
先輩社員や直属の上司などの給与額を聞いて「えっ、そんなに安いの?」と感じる場合も、退職を意識する瞬間です。似たような事例として「会社の将来性に不安を覚える」という場合もあります。
【対策】
スキルを磨く
スキルを磨いて昇給や資格手当を狙えないか検討してみましょう。営業の場合は営業成績を上げて賞与アップを狙う、資格を取得して昇進を狙うなど、自分自身のスキルを磨いて給与を増やす道はないかを考えてみてください。自分のアピールポイントになるスキルを身につけることで、転職の場合も有利になります。
上司や人事に交渉する
自分に実力があると自負しているなら、昇給を交渉するのも対策手段のひとつです。残業のない部署から忙しい部署への異動を願い出ることで、残業代を稼ぐという方法でも収入を増やせます。
3.労働時間・残業時間
長時間労働や不規則な勤務が続くと、プライベートを楽しむ余裕がないだけでなく、心身に大きな負担がかかります。労働時間に関する悩みも仕事を辞めたくなる理由です。
【具体例】
サービス残業や休日出勤に追われて休む暇さえない
長時間労働や休日出勤が続き心身を休ませる時間が少なくなると、不調が出やすくなります。忙しさのピークが過ぎた後、気が抜けて体調を崩す場合も。さらにサービス残業だと、会社を辞めたいと考えるのも無理のないことです。
残業がとても多いのに残業代が出ないあるいは少ない
残業代が出ない固定給や残業代が少ないのに残業が多いと感じたら、転職を考え始める人は多くいます。しかも、その残業が上司や先輩社員の作業量コントロールができていないなど、状況が改善される見込みがなければ、さらにストレスは大きくなります。
シフトや変則勤務で体調管理が難しい
接客業などシフト制で仕事に偏りがある職場では、体力があるからと無理なシフトや変則勤務が多くなる場合も。変則的な働き方は、通常勤務の場合よりもしっかり休養を取らないと心身に変調をきたす可能性があります。
【対策】
上司や人事に交渉する
作業量が多すぎる場合や残業代が出ない場合は、上司や人事に交渉してみましょう。上司があなたの状況を把握していなかった場合は、作業量の調整や残業代を出すなどの適切な対応をしてもらえる可能性があります。
外部の機関に相談する
社内で相談しても無駄だという環境なら、労働基準監督署や社外ユニオンなどの外部機関に相談することも検討しましょう。サービス残業をした記録を毎日つけておき証拠を残して、状況を説明できるようにしておきます。
4.社風
社風は会社によって大きく違うため、入社してみないと分からない部分です。社風が仕事を辞めたいという気持ちの引き金になる具体例を紹介します。
【具体例】
社風が自分の価値観と合わない
個人の能力を見てもらいたいのにチーム全体としてしか評価されない、体育会系のノリについていけないなどといったことがあると、「社風が合わない」と感じます。自分の価値観と合わない会社に長居すると消耗するばかりだと考えてしまい会社を辞めたくなるものです。
飲み会や社員旅行など会社関連の行事が多すぎる
社内のコミュニケーションが活発な会社は、飲み会や社員旅行など、会社関連の行事が盛りだくさんです。プライベートを大切にしたい人は、会社行事への参加を強制されると大きなストレスになります。
年配社員が多くコミュニケーションが取りづらい
年配社員が多い職場では、世代間格差を感じてストレスを抱える場合もあります。自分と同世代の社員がいないと、ガス抜きをする機会もありません。
【対策】
自分の協調性・価値観を見直す
自分の価値観にこだわり過ぎていないでしょうか。自分が思っているよりも、実はもっと協調性を発揮できるかもしれません。自分の内面を見つめ直し、社風に対するかたくなな気持ちを変えることができないか考えてみましょう。
コミュニケーションを重ねて、自己主張する
自分を認めてもらうために、周囲とコミュニケーションを重ねることも対策のひとつです。あなたの個性を理解してもらうことで、周囲の理解を得て職場を居心地よく変えることも、社風によるストレスを下げる対策になります。
5.仕事内容
仕事内容そのものが仕事を辞めたいと考える原因になっている場合もあります。仕事内容のどういう点でストレスを感じるかは人によってさまざまです。
【具体例】
仕事内容が求人情報や面接で確認したものと全然違う
一番多いパターンは、仕事内容が聞いていたのと違うという事例です。採用時にはプロダクトデザインを担当するという話だったのに雑用しか回ってこない、設計や企画などをしたかったのに、現場の仕事しか任されないなど、不満を持つポイントは人によってさまざまです。
自分のやりたい仕事が与えられない
やりがいのある仕事が与えられず、雑用ばかり回ってくると、自分のスキルアップができないと悶々とする場合があります。プログラミングをしたいのにテストしかやらせてもらえない、自分で企画を出したいのに資料作成ばかり任されるなどはその一例です。
仕事の難易度が高すぎる
逆に仕事の難易度が高すぎて失敗ばかりしてしまい、自信喪失してしまう場合もあります。権限を持たせてもらっていないのに責任を問われる仕事も、ストレス度が高くなるパターンです。
【対策】
業務のクオリティを向上させる
任されている業務のクオリティが向上するように努力すれば、上司が実力を認めてくれ、希望する仕事が回ってくる可能性がアップします。簡単な業務だからと手を抜くと「こんな仕事もまともにできないのか」と思われる可能性あり逆効果です。仕事の難易度が高すぎる場合も、可能な限り努力をするうちに、実力がついてきて与えられた業務をこなせるようになります。
他のスキルを身につける
自分がやりたい仕事をするのに必要なスキルは足りているでしょうか。足りないスキルがあれば、そのスキルを身につける努力をすることで、自分のやりたい仕事をさせてもらえるようになります。
6.自分の仕事に対する評価
仕事に対して真摯に取り組んでいるのに、なかなか評価されないことも、仕事を辞めたくなる理由のひとつです。具体例を見ていきましょう。
【具体例】
頑張っているのにまったく評価されない
残業や休日出勤もこなしてひたすら頑張っているのにその頑張りを評価されないと、やる気が損なわれてこんな仕事辞めたいと考えてしまう…。このような例はありがちです。
要領のいい同僚と比較されていつも損をしている
コツコツ努力を積み重ねて結果を出すタイプの場合、要領のいい同僚と比較されて損をしていると感じる場合もあります。結果的に同じだけの成果を出しているのに、目立たず評価されにくいと、やる気が出なくなるばかりです。
顧客常駐などで直属の上司が近くにおらず評価されない
顧客常駐などで、上司や先輩社員が自分の働きぶりを間近で確認できない環境も、こんな仕事辞めたいと気持ちが追い込まれがちです。上司の目が行き届いている部下は評価されているのに自分は評価されていない、となるとなおのことストレスがたまります。
【対策】
仕事の能力以外で自己アピールする
上司や先輩社員など、自分の仕事を評価する人に自分の働きを見てもらえていないと感じる場合は、積極的な自己アピールを試しましょう。飲み会などに積極的に参加してコミュニケーションをとることで、自分のことを理解してもらうと、評価も見直される可能性があります。
上司との信頼関係を築く
しっかり仕事をしているはずなのに評価されない場合は、上司との信頼関係に着目してみましょう。仕事の報告を密にしたり、仕事上の相談を持ちかけたりして接触する機会を増やすことで、信頼関係は醸成されます。
7.今の仕事の適性
自分は果たしてこの仕事をする適性があるのか、と悩むことも、仕事を辞めたくなる理由のひとつです。仕事の適性に関する具体例も解説します。
【具体例】
職種そのものが適性に合っていないような気がする
仕事をある程度長く続けていくうちに、今の仕事に対する適性が自分には備わっていないのでは、と感じることもあります。もっと自分に向いている仕事があるのではないかと考え出すと、別の仕事に目が向き、仕事を辞めたくなる状況に…。
体力がないのに力仕事の多い部署に配属された
体力があまりないのに、力仕事が多い部署に配属されてしまうなど、明らかに適性がない部署に配属された場合も、やる気を失うきっかけとなります。
とにかくストレスを感じる
他の仕事をしていると感じないのに、特定の仕事をすると大きなストレスを感じることがあります。例えば、進捗管理は得意でチーム運営はできるのにクライアントとの交渉は苦手、というパターンです。
しかしその仕事をするしかない状況だと、仕事を辞めたいという気持ちが大きくなります。
【対策】
担当業務を広げる
今やっている業務の一部だけ適性がないと感じる場合は、担当業務を広げてみましょう。ストレスを感じる仕事をする時間が相対的に少なくなります。
社内部署異動を交渉する
自分に適性がある仕事をするために、社内部署移動を交渉するという手もあります。上司と交渉してみましょう。上司に何度言っても通らない場合は、人事に相談してみてください。
8.キャリアアップ
キャリアアップとは、より高い専門性のある職種や、役職などに就くことです。キャリアアップを目指しているのにそれが望めない環境も、転職したくなる気持ちを招きます。キャリアアップが問題になる具体例も見ていきましょう。
【具体例】
身近にロールモデルとなる先輩社員がいない
会社におけるロールモデルとは、キャリアアップの参考となり模範となる存在の先輩社員や上司のこと。ロールモデルとなる先輩社員が身近にいないと、キャリアアップできないのではと不安になり、今の会社に見切りをつけて転職した方がいいのでは、という気持ちが芽生えます。
キャリアアップするためのスキルなどを身につける場がない
例えば、システムエンジニアからプロジェクトマネージャになる場合は、ITに関する専門的な知識以外に、進捗管理や人員管理などのスキルを身につけなければなりません。しかし、そのようなスキルを身につける場がないと、キャリアアップが難しくなるため、転職することで必要なスキルを得なければならないのでは、と考えがちになります。
先輩社員が多すぎて役職のポストが回ってこない
用意されているポストに対して社員が多すぎる場合も、キャリアアップが難しいと感じる例のひとつです。働きやすい環境が整っている大企業は、退職する社員が少なく、出世の競争が激しい場合があります。
【対策】
目標設定を高くする
今のままでキャリアアップを目指すには、目標を高く設定して実力を身につけるように努力を続けましょう。今の仕事をより高いレベルで安定してこなせるようになれば、他の業務を任されてキャリアアップに役立つスキルを身につける機会が増えます。
今の職場でできていないことを探す
キャリアアップを目指すためには、まず目標を正確にして、どんなスキルや経験が足りないのかを把握する必要があります。例えば「進捗管理」に関するスキルが足りないなら、今の職場で進捗管理を経験できる業務があるかどうかを探してみてください。
仕事を辞めたいなら要注意!ストレスで陥りがちな3つの症例
仕事を辞めたいと真剣に悩んでいるのであれば、メンタル系の疾患には注意しなければなりません。メンタル系の疾患は、なかなか自覚できずにかなり悪化してから気づくことが多く、転職活動にも支障が出ます。
今悩んでいる自分がメンタル系の疾患にかかっていないかどうかをチェックするためにも、ストレスで陥りがちな症例を知っておきましょう。
- うつ
- 適応障害
- 自律神経失調症
それぞれの症状例と原因について解説します。
1.うつ
メンタル疾患としてよく知られている「うつ」。よく知られる症状は強い憂うつ感や無気力です。うつの主な症状例と原因について見ていきましょう。
【主な症状例】
- 何事にも悲観的な考えしか持てず、憂うつ感が続く
- 何かをする気力が湧かず、テレビや新聞なども見たくなくなる
- 寝つきが悪くなる
- 食欲がわかない
- 会社に行かなくてはと思いながら遅刻や欠勤を繰り返してしまう
- 頭が重い感じや頭痛、めまい、胃の不快感など原因不明の身体的な症状が続く
【原因】
- 極端な長時間労働(月100時間以上の残業など)
- 職場や家庭での人間関係、パワハラなどの過大なストレス
- 経済的な心労など
うつと言えば憂うつ感がよく知られる症状ですが、先に身体的な症状が出る人もいます。身体的な症状がつらくて病院に行っても原因がはっきりしない場合、うつの可能性も考えましょう。うつは、悪化すると自殺念慮(自殺したくなる気持ち)が強くなるなど、生命の危険さえ出てくる可能性があります。当てはまる症状が見られるなら、すぐに医療機関に相談しましょう。
2.適応障害
適応障害とは、非常に強いストレスがかかる環境にさらされ、その環境に適応できなくなって心身両面に症状が表れる疾患です。主な症状例と原因について見ていきましょう。
【主な症状例】
- 不安感や憂うつな気持ちが強まる
- 怒りや焦燥感の高まり
- 判断力や思考力の低下でミスが増える
- 不眠や食欲不振
- めまいや頭痛、手の震えなど身体的な症状
- 人を避ける、電話やメールにも反応できない、遅刻や欠勤の増加
【原因】
- ストレスが許容範囲を超えた
- 自分の自由にならない状況に追い込まれ続けていた
- 部下や上司との関係性、昇進などといった事柄に振り回され続ける
表面に現れる症状はうつと似ていますが、適応障害はストレスのかかる環境や人から離れると症状が軽快する点が大きく異なります。
3.自律神経失調症
自律神経失調症とは、実は医学的な正式名ではありません。精神疾患の可能性があるが断定できない、身体的な症状を検査しても原因が見つからないといった状態に対して、暫定的につける診断名です。定義があいまいなため、出てきている症状に応じて、また医師によっても対処法が異なります。次に、自律神経失調症の主な症状例と原因について紹介します。
【主な症状例】
- 倦怠感がありどことなくふらふらする
- 寝つきが悪く朝の目覚めは悪い
- 食欲が落ちる
- めまいや片頭痛、耳鳴りなどの身体的な症状
- 憂うつな気持ちや不安感が強まる
- 集中できず物忘れが激しくなる
- イラつく
【原因】
- 仕事や人間関係などのストレス
- 生活習慣の変化や乱れ
- 更年期などによるホルモンバランスの変化
ここまで紹介してきた3つの症例が見られたら、医療機関への受診が必要です。医師と相談しながら原因を明確にして、どう対処するかを相談しながら治療を進めます。
会社を辞める際の6ステップと注意点
あれこれと検討した結果、やはり会社を辞めようと決断したら、円滑に退職できるよう行動を開始しましょう。ここでは、会社を辞める流れを6ステップにまとめて紹介します。
- 退職後の資金を確保する
- 退職願の提出
- 業務の引き継ぎ
- 挨拶回り
- 有給休暇の消化
- 離職票の受取
各ステップでは、注意点も併せて解説します。
1.退職後の資金を確保する
退職後は給料がなくなりますので、生活費の確保が必要です。自己都合で退職すると、失業手当金はおおよそ3ヶ月後まで受け取れないため、3ヶ月分程度の生活費は確保しておいてください。さらに、社宅に入っている人は引っ越し費用も見込んでおかなければなりません。
退職後にすぐ次の仕事が見つかればいいのですが、転職活動が難航することも考えられます。腰を据えて転職活動するという意味においても、生活費の3ヶ月分程度は確保しておきましょう。必要資金がなければ、貯金して必要額を貯めてから退職の手続きを進めるようにしてください。
資金作りと同時進行でやっておきたいことは、クレジットカードや新しい賃貸物件などの契約です。会社員として社会的信用があると契約するのは簡単ですが、退職して無職になると一気に難しくなります。退職してしまってから後悔しないように注意して必要な手続きを済ませてください。
2.退職願の提出
3ヶ月分の生活費と引っ越し費用を確保できたら、いよいよ退職願の提出です。退職願をいきなり出すのではなく、退職の2~3ヶ月程度前に直属の上司と退職時期を相談しましょう。上司と相談する際は、円満退職のために、引き継ぎのタイミングや有給休暇の消化なども忘れず打ち合わせます。
退職の理由については、キャリアアップや自分の可能性を試すなど、前向きな内容にしましょう。上司からの引き止めがある可能性もあります。自分の中で退職に迷いがあると、上司の引き止めに決意がぐらついてしまうことも。自分の中で気持ちがしっかりと固まってから退職の話をするようにしたほうが無難です。
退職の意思を確認した上司は、仕事を引き継ぐ人材をアサインするなど、穴埋めをするためのアクションを取り始める必要があります。上司に迷惑をかけないためにも、早めに退職の意思を伝えることが大切です。
ある程度合意を得たタイミングで、直属の上司に対して手渡しで退職願を提出します。会社によっては、口頭で退職の意思を伝えればよい場合もありますので上司に確認しましょう。正式な退職日も上司と相談して決めます。退職願を書く場合は、宛先を代表取締役にし、日付と氏名を忘れず記入してください。退職の理由については「一身上の都合」で大丈夫です。
3.業務の引き継ぎ
上司に相談して退職の了承が得られたら、業務の引き継ぎを進めます。自分の業務をすべて書き出して、ひとつひとつ引き継ぎ先を決めていきますが、上司と相談しながら引き継ぎ作業の抜け漏れを防止しましょう。
担当作業の引き継ぎ資料を作成し、後任者に説明する時間の調整も上司と適宜相談しながら進めます。業務をまったく引き継がずに退職してしまうと、最悪の場合は損害賠償請求される場合もありますので、最後まで責任を持って引き継ぎを完了させてください。
業務の引き継ぎを進めるタイミングで、会社の持ち株会や財形貯蓄の解約なども並行して進めておきます。時間のかかるものもあるので、早めに進めましょう。この時期に手続きを進めておけば、有給休暇を消化している最中に会社に行かなければならない、という事態も避けられます。
4.挨拶回り
担当しているクライアントには、直接会って退職の挨拶回りをします。このとき上司や後任者と一緒に挨拶回りすることもあるので、上司に相談しながら日程調整をしましょう。後任者が一緒だと、先方も顔合わせができて安心します。
社内でも時間を作って挨拶回りをしていきますが、勤務地が離れている部署には、無理に挨拶回りする必要はありません。退職日にメールで05退職のご挨拶を流す際、関係した部署全体に流すようにしましょう。
5.有給休暇の消化
有給休暇が残っている場合は、上司と相談して計画的に消化します。有給休暇の取得は労働者の権利なのですべて使い切るようにしましょう。
6.離職票の受取
退職日の翌々日以降10日程度までの間に会社がハローワークに必要書類を提出し、離職票の発行を受けて離職者に郵送します。離職票とは、雇用保険の失業給付(基本手当)を受給するために必要不可欠な書類です。受け取りが遅れると、その分失業給付を受け取れる日が遅くなるためもらい損ねたということがないよう注意してください。
退職時に返却しなければいけないもの、受け取らなければいけない書類など、多くのものを受け渡ししますのでチェックリストを作って抜け漏れのないようにしましょう。<
【退職時に返却する必要のあるもの】
- 社員証
- 社章
- 名刺
- 入館カード
- 図書
- 文具
- 作業着や制服
- 健康保険証
- 定期券(自分で払い戻す場合もあるので確認)
【退職日に受け取るもの】
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 年金手帳
- 退職証明書
【退職後に受け取るもの】
- 離職票
- 健康保険資格喪失証明書
第二新卒必見!転職のススメ
近年、第二新卒の採用に積極的な企業が増えてきています。少し前までは第二新卒の求人は少なく苦労することが多かったのですが、今は比較的恵まれている状態です。第二新卒は前の会社の色に染まり切っておらずこれからの伸びが期待できる点が、企業にとって大きな魅力です。
今後少子高齢化が進んでいくと、さらに若手の人材確保がどんどん難しくなると言われており、第二新卒の転職市場はさらに大きくなる可能性を秘めています。第二新卒として転職を進めていくうえで知っておきたい情報をまとめましたのでご覧ください。
転職をするにあたって
転職活動を進めるにあたり、準備しておきたいことがいくつかあります。
- 転職の目的はキャリアアップ?収入アップ?ワークライフバランス?
- 転職活動の計画を立てる(退職前から始めるか、退職後か)
- 自己分析と情報収集を怠らない
現在の会社を退職する前に転職活動を始めると、経済的な心配も少ないのでできれば情報収集くらいはしておきましょう。仕事が多忙な場合でも、有給休暇の消化期間から本腰を入れたいところです。
転職を成功させるには、転職の目的をはっきりさせることが重要です。キャリアアップのためにこれまでと違う経験が積める職場を探しているのか、収入アップが目的なのかは少なくとも明確にして、希望の転職先を探しましょう。
第二新卒は求められる人材
第二新卒が転職する場合の大きな強みは、ある程度の社会人経験があると同時に、仕事を早く覚えられる若さと柔軟さがある点です。学生を一から教育する手間も不要で、即戦力とまではいかなくても教育・研修費をかなり抑えられます。
これからどんどん少子化が進み、若い労働力の確保はさらに激戦が予想される状況です。第二新卒は、これからさらに多くの企業に求められるようになるでしょう。どうしても今の仕事を辞めたいなら、転職先企業を探してみると意外と条件がいい募集が見つかるかもしれません。
目的をもって仕事を辞める、転職という次のステップへ
「こんな仕事辞めたい」という場合は、ただ辞めたいだけではなく、辞めた後にどうしていきたいかについての目的を明確にしておくことが重要です。目的が明確になっていれば、転職へのステップもスムーズになります。
可能であれば、現職中から転職活動を進めておくとスムーズです。『「第二新卒」とは?転職を成功させるための2つの対策』『現職中の転職活動を成功に導く効率的な時間の作り方とは?』なども確認して、転職がスムーズにいくように進めてくださいね。
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